「投資詐欺に強い」弁護士の選び方や被害に遭った場合にお金を取り戻すための流れとは?

LEGAL Zeus 法律会計事務所

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「投資詐欺に強い」弁護士の選び方や被害に遭った場合にお金を取り戻すための流れとは?

投資詐欺に巻き込まれた場合、被害を最小限に抑えるためには適切な弁護士の選択が重要です。

投資詐欺は年々増加しており、多くの被害者が金銭的な損失を被っています。

しかし投資詐欺に強い弁護士を適切に選ぶことで、被害金の回収や問題の解決がスムーズに進む可能性が高まります。

本記事では、投資詐欺に「強い」弁護士の特徴や選び方や返金までの流れについて被害者の方に合った弁護士を見つけられるための参考になれば幸いです。

投資詐欺に「強い」弁護士とは?特徴と選び方のポイント

豊富な解決実績と専門知識

未公開株、仮想通貨、不動産、海外投資など、さまざまな詐欺手口を取り扱った実績があり、最新の法令や犯罪動向に精通している。

迅速な対応力

被害拡大前に証拠保全や交渉、必要な法的手続きを迅速に実施。

弁護士会照会(23条照会)を活用し、金融機関から犯罪口座の名義人情報(住所・氏名など)を照会・特定できる。

分かりやすいコミュニケーション

初回相談で専門用語を噛み砕いて説明し、具体的な対応方針や費用体系を明確に伝える。

料金体系が明確であること

相談料、着手金、報酬金、実費などの費用について、事前に詳しい説明があり、初回無料相談を実施している事務所も存在する。

選び方のポイント

弁護士の公式サイト、弁護士会の実績紹介、口コミなどを確認し、初回相談で具体的な対応内容や料金について説明を受けた上で、複数の事務所を比較検討しましょう。

弁護士に依頼するメリット・デメリット

メリット

1. 被害金回収の可能性アップ

• 民事訴訟、示談交渉、差し押さえなど、法的手段を駆使して被害金の回収を目指します。

2. 刑事告訴による被害金回収の可能性

• 悪質な詐欺行為の場合、刑事告訴を行うことで、捜査機関の介入を得られ、加害者に対する厳正な処分が下される可能性があります。

• 刑事事件として捜査が進むと、加害者が刑事処分を避けるために被害金の返金に向けて有利に働くケースがあります。

3. 精神的・手続き面での負担軽減

• 証拠収集、交渉、法的手続き全般を弁護士が代行するため、被害者自身が直接交渉するリスクと負担を大幅に軽減できます。

4. 詐欺業者に対する強いプレッシャー

• 弁護士が正式に介入することで、詐欺グループは法的責任の追及を強く意識せざるを得なくなり、示談交渉や返金に応じやすくなります。

デメリット

1. 費用の問題

• 弁護士費用や訴訟費用が発生するため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。

2. 時間がかかる可能性

• 法的手続きは一朝一夕では解決しないことが多く、解決までに時間がかかる場合があります。

3. 結果が必ずしも保証されない

• どれだけ優秀な弁護士に依頼しても、証拠の状況や事案の複雑さにより、期待通りの結果が得られないリスクがあります。

以上のように、弁護士に相談することで専門的なサポートや適切な法的手段を講じるメリットがある一方で、費用や手続きの長期化といったデメリットも存在します。

事案の規模や証拠状況、被害の深刻度などを考慮した上で、最適な対応策を検討することが重要です。

投資詐欺の主な手口

1. 未公開株詐欺

「上場直前」「急騰間違いなし」といった文言で、実態のない株式を販売する手口。

2. 仮想通貨投資詐欺

新興の仮想通貨やICO(Initial Coin Offering)を利用し、高配当や元本保証を謳うが、実際には架空のプロジェクトである場合が多い。

3. 不動産投資詐欺

実際には存在しない物件や、実際の利回りと大きく乖離した投資話で資金を集める手法。

4. ポンジスキーム

新規投資家の資金を既存の投資家への配当に充てる仕組みで、持続不可能な収益モデルに依存する詐欺。

早期には高収益を見せかけ、最終的には資金が枯渇し、ほとんどの投資家が大きな損失を被ります。

5. SNS型投資詐欺

有名人やインフルエンサーを装い、「今だけ限定」「絶対儲かる」といった宣伝で被害者を誘導する手口。

6. 副業タスク詐欺

簡単な作業で高額報酬が得られると謳い、実際には詐欺グループによる金銭の先取りや個人情報の収集が目的となっている場合がある。

注意点

上記のような詐欺手口は、いずれも「リスクなし」「絶対儲かる」といった非現実的な条件を提示し、被害者の警戒心を緩めることが狙いです。疑わしい内容には十分注意し、必ず信頼できる専門家に相談しましょう。

被害が急増しているSNS型投資詐欺と副業タスク詐欺

近年、SNS型投資詐欺や副業タスク詐欺の被害が急増しております。以下の表は、直近3年間のSNS型投資詐欺の認知件数と被害額になります。

年度認知件数(件)被害額(億円)
2022年約170約23.4
2023年2,271277.9
2024年6,380 (暫定値)871.0

【2025年2月1日時点の数値】

また、警視庁からも以下の注意喚起が出ております。

出典元:警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ「SNS型投資詐欺 | 最新の詐欺」

SNS型投資詐欺の手口

1. SNS広告やダイレクトメッセージ:

• SNS上で著名人を装った広告やメッセージで接触。

• 投資グループやアプリに誘導し、架空の利益を表示。

2. 信頼構築と少額配当:

• 初期段階で少額の配当を渡し信頼させる。

3. 追加費用の請求:

• 出金手数料や税金名目で追加送金を要求。

4. 最終的に連絡が途絶:

• 高額送金後に連絡が取れなくなるケースが多い。

副業タスク詐欺の手口

1. 「簡単な副業」の勧誘

• 動画やSNSのスクリーンショットするだけで報酬が得られると宣伝。

2. 初期費用や保証金の要求

• 登録料や保証金を支払わせる。

3. 投資への誘導

• 副業から投資話に切り替え、さらに金銭を搾取。

投資詐欺被害の解決までの流れ

1. 弁護士への相談・依頼

• 被害内容を整理し、契約書、振込記録、メールやSNSのやり取りなど、すべての証拠を準備して早急に専門家に相談します。

2. 証拠の収集・保全

• 契約書、振込明細、スクリーンショット、音声録音など、あらゆる証拠を保存し、弁護士が整理・保全をサポート。

• 弁護士は【弁護士会照会(23条照会)】を活用し、金融機関から詐欺で使用された口座の名義人情報(住所・氏名など)を特定します。

3. 返金請求・示談交渉

• 書面による返金請求を実施し、加害者との示談交渉を進めます。

4. 法的手続きの展開

• 民事訴訟:返金請求が成立しない場合、民事訴訟を起こして損害賠償を請求し、差し押さえなどの強制執行措置を講じます。

• 刑事告訴:悪質な詐欺行為が明らかであれば、刑事告訴を実施。捜査機関の介入を得て、詐欺業者に対する厳正な処分と返金請求に有利に働くケースがあります。

5. 被害金の回収

• 示談成立または判決確定後、被害金を回収。必要に応じて、差し押さえなどの強制執行手続きも行います。

刑事告訴のポイント

被害者が証拠提供者として捜査に協力することで、捜査機関の力が働き、詐欺業者に対する刑事処分とともに、民事上の返金請求が有利に進む可能性があります。

投資詐欺被害の解決にかかる弁護士費用の内訳・相場

投資詐欺被害に遭った場合、弁護士に依頼して解決を図ることが一般的です。ただし、どれだけの費用がかかるのかを事前に把握しておくことが重要です。

• 相談料: 30分あたり5,000円~10,000円程度(初回無料の場合もあり)

• 着手金: 被害額の約5%~10%程度

• 報酬金: 回収額の約10%~25%程度

• 実費: 交通費、郵送費、弁護士会照会の手数料など、必要に応じた実費が別途発生する場合があります。

費用確認のポイント

料金体系、追加費用の有無、支払い時期などを事前に十分に確認し、複数の弁護士事務所で比較検討することをおすすめします。

当事務所では、投資詐欺の被害について着手金0円でご依頼承っております。

参考記事:「投資詐欺で弁護士へ依頼する際は着手金無料や0円で成功報酬のみが良い理由とは?

投資詐欺被害者へのメッセージ

• 早期の対応が鍵です。

被害に気づいたら迅速に証拠を確保し、専門の弁護士に相談することが、被害金回収への第一歩です。

• 刑事告訴も有力な手段です。

悪質な詐欺行為の場合、刑事告訴により捜査機関の介入を得られる可能性があります。被害者が証拠提供者として協力することで、詐欺業者への厳正な処分と返金請求の材料が整います。

• 一人で悩まず、必ず専門家に相談してください。

精神的負担は非常に大きいですが、信頼できる弁護士の支援を得ることで、適切な法的手段を講じ、被害金回収へと繋げることが可能です。

まとめ

投資詐欺被害に遭われた場合、「投資詐欺に強い弁護士」への早期相談が極めて重要です。

民事訴訟、示談交渉、差し押さえに加え、刑事告訴を実施することで、被害金回収の可能性は大幅に高まります。

また、弁護士会照会(23条照会)を活用して、詐欺で使用された金融口座の名義人情報を特定することが、具体的な返金請求手段となります。

一刻も早く、信頼できる専門家にご相談いただくことで、取り戻せる資金と今後の被害防止への道が開けるでしょう。

【参考リンク】

消費者庁公式サイト

金融庁公式サイト

各地の消費生活センター

監修者:LEGAL Zeus法律会計事務所 
     代表弁護士 中井 達朗

30社を超える多業種の顧問先企業をサポートしており、企業法務分野において幅広い業態の知見を有する。また、企業内弁護士を務めていた経験を活かして、AI開発会社の取締役CLO(Chief Legal Officer)をはじめ、不動産会社、マーケティング会社、美容クリニック、社会福祉法人など、合計6社(2024年5月現在)の法務最高責任者も務める。

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